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川向正人教授

退任に寄せて

川上光洋

川上 光洋(川向研究室2期生 2005年~ 2006年度 助手)

 今、私たちは歴史の大きな転換点にいます。世界が新しい時代へと向かうなかで、川向先生が大学をご退官され、新たなフィー ルドを開かれることを、お慶び申し上げます。

 

 時代が変わり、人々の考え方や行動が変われば、建築のあり方も変わります。先生の講義や研究ゼミを通して、建築から、社会の変化を読み取り、変わらない価値を見出していくことを教わりました。なかでも、大学院講義は、先生の思考の積み重ねを紐 解くように教えていただき、とても刺激的な時間だったことを思い出します。叶うなら、再び、先生の講義を聞きたいと願ってい ます。

 

 私は、川向研究室の助手を辞して9年になります。先生のご退官を前にして、歳月以上に距離を空けてしまったことを、ひど く心残りに感じます。今でもよく覚えていますが、学部3 年時に先生のアメリカ現代建築 ツアーに参加したことが、研究室の門をたたく切欠になりました。その後、助手も含めれば、10 年間を研究室で過ごしました。思い出は、次々と湧き上がってきますが、とくに温 泉と結びついて鮮明に覚えていることは、研究室独特なのかもしれません。温泉につかり、 先生から研究について聞かれると、潜りたくなるほど緊張したものです。先生のお計らい で、先生のお姉様の山梨のアトリエで博士論文をまとめ、その帰りに「ほったらかし温泉」 から眺めた景色は、私の大切な宝物です。川向先生、長きに亘り、ご指導を頂き本当にあ りがとうございました。 

© 2016 by 川向正人教授の退任記念講義に集う会 事務局

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